興味の幅を示す時間軸、空間軸を表す「人間の視野」
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前回の続きです。大学生のときにいろいろと問題の根本の原因とは何なのかと追求をし続ける中で、答えを探そうとしてもますます問題は広がるばかり。
私は小さい頃から本を読むのが好きだったので、当時は環境問題に興味を持ち、本を読みまくりました。
今ふと思い出す限りでは、レイチェル・カーソンの「沈黙の春」や、アウシュビッツ収容所を題材にした「夜の霧」、はたまた哲学書、プラトン、ニーチェにも手を出し、小説ドストエフスキー「罪と罰」「カラマーゾフの兄弟」も読んだりしていました。
アメリカが意図的に戦争を起こしているということはノーム・チョムスキー「アメリカが本当に望んでいること」を通して知りました。
私の中で衝撃的だった本がありました。それは「成長の限界」という本。
環境の道を志す人には古典と言われている本です。
この本の中には「人間の視野」というグラフがありました。
それは人間の意識を時間軸と空間軸で表したグラフでした。
人間が普段何年先のことを考えているのか、どれだけ遠くの人を考えているのか
という内容のデータを表していたのですが、多くの人間は身近な人のことしか考えていないし、目先のことしか考えていないということをグラフは表していました。
環境問題に興味があったので、オゾン層が破壊されるのが何十年も先のことであるから、今起きている現象は少なくとも何十年先のことまで考えないといけない。
次の子どもたちの世代のことまで考えないといけないのではと考えていた私にとって「人間の視野」のグラフは絶望的なものでした。
人間っていうのは直近のことしか考えていないし、自己中心的な生き物なんだと絶望し、戦争の問題を解決するどころか、資本主義は利益追求型のシステムで、問題が一向に解決しないのではないかと思うようになりました。