URLシネマ 幸せの経済学
先日「幸せの経済学」という映画を見に行きました。
その映画を見て気づいたことをシェアしたいと思います。
「幸せの経済学」という映画はヒマラヤの辺境のラダックという地域で起きた出来事を中心にグローバリゼーションについて考えさせられる映画でした。
グローバリゼーションという言葉はみなさんも聞いたことがあるかと思います。
この映画はそのグローバリゼーションが引き起こす問題がストレートに表現されています。
ラダックという村はそれまで裕福とは言えないけれども、自給自足ができていて、失業もなく、違う宗教の人同士も争うことなく調和と信頼に溢れていた村でした。
その村に突如西洋の消費文化が押し寄せるようになります。
それによって、ラダックの人たちは以前は幸せを享受していたのに、西洋の文化や情報が入ってくることで、自分たちの文化が貧しいんだと思うようになったのです。
西洋の商品がラダックにやってくることで、価格競争も起きるようになり、雇用も失われるようになり、ラダックが激変していきます。
それだけでなく、違う宗教を持っている人同士も争うことのなかった人たちが宗教間の争いも生まれるようになります。
この映画で描かれていて、私も不思議に思っていたことがありました。
例えば日本の水と海外からやってきた水の値段がほとんど同じ値段で売られていることを不思議に思ったことはありませんか?
かなりの距離を輸送し、輸送の費用がかかっているにもかかわらずなぜ同じ値段で売ることができるのでしょうか?
そこには政府が援助しているということなのです。
私達の経済は多くの無駄の上で成り立っています。
こういう映画を見て思うことは私達は知らないことがたくさんあるということです。
そして、今の生活が当たり前にあることを疑うことから社会も変えていけるのだと思いました。
私達が何気なく買っているものが、不当な労働の上で成り立っていると知ったらもしかしたら買うものも変わるかもしれません。
今の時代はグローバリゼーションが進み、低賃金で雇われている人によって、安価な物が提供されていることも少なくありません。
そのような状況を理解することで私達の消費も変わり社会も変わっていくのだと気づかされました。
そして、このイベントは映画を見て終わるのではなく、見終わってディスカッションもして共に考える時間も創っていることもすばらしいなと思いました。
ただ見て終わるのではなく、同じ問題意識を持った人同士が交流してつながる。
ゆるやかだけれども、そのようなつながりこそが社会を変えていく原動力になるんだと思います。